DMCチャンピオンが愛用するDJカートリッジ
DJ KENTAROとDJ IZOHがOrofon CONCORDE MK2シリーズについて語る
1918年に創業し今年で100周年を迎えたオルトフォンは、これまでに300種以上のカートリッジを開発、製造してきました。コンコルドシリーズのデザインが生まれたのは1979年。そして1984年にはプロフェッショナルDJ向けにConcorde Pro/OM Proを発表。その音質と激しいDJプレイにも対応できる耐久性や安定性で世界中のDJに愛されるクラブシーンの定番となりました。
パワフルなサウンドや耐久性、安定性はもちろん、音楽ジャンルや用途に合わせて5種類のコンコルドがあります。まずはそれぞれの特徴やどのような方におすすめなのかを紹介します。
音のバランスが非常に良く、高いまとまり感があります。
このような方におすすめ:エントリークラスのハイコストパフォーマンスカートリッジです。スクラッチはもちろんオールジャンルに対応できるので使う人を選びません。詳細はコチラ
中低域が印象的です。特にヒップホップ、ベースミュージックに適しています。
このような方におすすめ:前モデルはDMC歴代チャンピオンたちからも厚い支持を得ています。スクラッチDJにおすすめの定番モデルです。詳細はコチラ
DVS(デジタルバイナルシステム。パソコン内のDJソフトを専用レコードで操作するシステム)に特化しています。通常のレコード再生の場合はドンシャリとしたサウンドで明るい音を楽しめます。
このような方におすすめ:タイムコード信号を正確に拾えるよう開発され、DVSに特化した針です。詳細はコチラ
ワイドな音域が持ち味。繊細な音を楽しみたい方に。
このような方におすすめ:ジャンルを選びません。ジャズなどクラブミュージック以外の音楽でDJする人にも推奨できます。詳細はコチラ
シリーズの中でも特に多くの情報量があり、群を抜いてクラブ映えします。
このような方におすすめ:クラブでの使用感は抜群ですが、録音やレファレンス用など高音質でレコードを再生したい場面でも充分に適応します。詳細はコチラ
今回フルリニューアルしたコンコルドシリーズについてDJ KENTAROとDJ IZOHにインタビューをおこないました。
DJ KENTAROインタビュー 「CONCORDE SCRATCH / DIGITAL編」
◎ コンコルドシリーズが一新しました。最初の印象はどうですか?
そうですね。まず最初に気付いたのは、サイズが一回り大きくなったところ。あと根元の部分ですよね。パチッとフィンガーの取り外しが可能になった部分。ここにはびっくりしました(笑)。それと、ここの金属と本体の付け根の部分もズレたり外れたりするんですが、その部分も向上してますね。
◎ 使い心地は?
持ち手の部分も平べったく太くなっているので持ちやすく、使い勝手も向上させてますね。後ろのグリップもザラっとしていて滑らない感じとかも良いですし、一回り大きくなった分安定感も増してます。
◎ 出音や音質はいかがでした?
出音はバイナルのダイナミクスな高音や中低域がしっかり発揮されているのと、やっぱりボリュームが上がりましたね。
◎ 新機能について、針先のクリック機能はいかがですか?
針先の部分がカチッとハマるクリック、いいですね。プレイ中に針がズレて音が出なかったりしたことがあったので、これかなり重要ですね。
◎ 一回り大きくなった分、安定感があるので針の飛びづらさは解消されたと思いますが。
前から僕が使ってる「DJ KENTARO コンコルドモデル」とフェーダーで交互に聞き比べました。音量が大きくなってますし、音質も綺麗に出ているし、グローアップしてて素晴らしく良いですね。サイズ感もやっぱり大きい方が持ちやすいし、多少重い方が置くときに操作しやすいし。デザインもオシャレで、スクラッチがピンクから白に変わったのも一新した感じ。全体的に良いですね。
◎ オルトフォンとの出会いや、マイファーストコンコルドとのストーリーなど聞かせて下さい。
2001年に初めてDMCのワールド大会に出て、そのときは両方別の針を使ってましたね。片方がピカリングでそのときの持ちやすさやニードルドロップがしやすかったってのもあって。コンコルドは最初ピンクを使わせてもらってました。
◎ これからの展望をお聞かせください。
2007年に1stアルバム「ENTER」、2012年に2ndアルバム「CONTRAST」をリリースしましたが、現在3rdアルバムを製作中です。
DJ IZOHインタビュー 「CONCORDE SCRATCH 編」
◎ コンコルドが一新しました。最初の印象はどうですか?
まず音質ですね。デザインもさることながら、びっくりするぐらい変わってて。音圧がぜんぜん違います。新しいスクラッチを聴いてからピンク(旧スクラッチ)を試したら、余計違いがわかる。
◎ 使用感はいかがですか?
まず針を持つところですね。フィンガーが太くなって持ちやすくなったところ。しかも取り外しができて、交換できるようになったのは嬉しいです。コンコルド使ったことある人じゃないとわからないと思いますが、これはユーザーとしてかなり大きいですね。マニアックですけど。ここが現場で折れちゃった時があって、針の本体を持ってプレイするという危険な行為をしたことがあります(笑)
◎ 針の飛びづらさはいかがですか?
スクラッチにおいてはかなり問題なくやれました。激しいプレイになってくるとベストな針圧、手付き、力具合で見えてくるので、もう少し調整すれば完璧ですね。
◎ 新機能について、針先のクリック機能はいかがですか?
これもいいですね。以前のものでしたらハマり具合がものによってマチマチで。ちょっと激しいプレイすると段々ずれてきちゃったりってことがありましたが、この新機能でなくなりました。素晴らしい機能です。
◎ 針のサイズ感はいかがですか?またスクラッチがピンクから白黒にリニューアルしました。
針が若干重くなって一回り大きくなった分、持ちやすくて扱いやすくなったのがいいですね。色は今までピンクを違和感なく使っていましたが、シンプルなピンク一色が白黒にフルモデルチェンジして、Q-BERTモデルにちょっと近い色になりましたね。
◎ DJ以外での使い道は?
そうですね。録音であったり、アナログからサンプリングしたり。ここはかなり音質重要なところですね。
◎ オルトフォンとの出会いなど、またマイファーストコンコルドとのストーリーなど聞かせて下さい。
確か2004年からピンクのスクラッチを使い始めました。2005年に出場したDMCのメインスポンサーがオルトフォンで、その時にコンコルドを使って世界3位までいったんですよ。それからオルトフォンの方と仲良くさせて頂きました。そのころのDMCは確か1万ユーロとか賞金が出てたんですよね(笑)。でも3位は商品だけです。機材物品的な。そのころDJ KENTARO以降の優勝者がなかなか出ないなってところで、誰が次に日本人で獲るんだって時期でしたね。そこからずっとコンコルドを使い続けて、途中からデジタルに移行したんです。
◎ これからの展望をお聞かせください。
ツアーが忙しいので合間合間でトラックをやっていくのと、ショーケースに力を入れたいですね。最近はクラブプレイが中心だったので。思いっきりターンテーブリズムな感じで。
今年のDMCでは各選手が使用しているレコード針に注目してみてはいかがでしょうか。
上記インタビューの全文、および各製品の詳細を掲載しているOrtofon CONCORDE MK2シリーズの特設サイトはコチラから。